“史上初”の開催となった混合シャトル障害リレーで日本(木村文子、高山峻野、青木益未、金井大旺)が銀メダルを獲得した。決勝は米国、ジャマイカ、日本、オーストラリアが進出。ジャマイカは棄権、オーストラリアはフライング失格となった。米国との一騎打ちは敗れたが、大いに会場を沸かせた。木村は「この4人で銀メダルはすごく頑張ったと思う」と喜んだ。

予選は56分13秒の1組2着で決勝に進出した。予選全体でも3番目のタイムだった。

日本では全くなじみがない同種目。米国などでは盛んだという。女子、男子、女子、男子で往復で110メートル障害を走るが、バトンはなく、それぞれの走者がフィニッシュラインに入った段階で、次の走者がスタートする。1チームが2レーンをつかって、競泳のリレーのようにコースを2往復してゴール。今大会から採用された新種目で、国際陸連が把握する限り、女子2人、男子2人の4人で行われるのは史上初だという。

予選で、日本は第1走者の木村がトップで高山にリレーした。ただ高山-青木の引き継ぎで、青木がスタートに遅れた。青木は「高山が最後のハードルを跳んだ(腰を)上げる(前を)見て(スタートで)出るという流れだったけど、ひとつのことしか考えられなくて。高山が跳んだ、跳んだ、跳んだ…、あ(腰を)上げなきゃって」と苦笑い。その上で「高山の(体の)面積が広いのでどこを通過しているかわからなくて」と振り返った。

第2走者の青木と、アンカーの金井は、前の走者がスタートした後で自分用のスターティングブロックを設置しなければならない。金井は「高山さんが走っているのを見て、応援していて、ブロックをセットするのを忘れそうになった。急いでセットしました」と初体験の種目にどきどき。最後は、高山が「全部、オレのせいみたいじゃん」とぼやいて、全員で笑っていた。