後半に追い上げた法大が10時間33分31秒の8位に入り、6年連続81度目の本戦出場を決めた。

レース序盤は後方に置かれていたように見えたのは、作戦通りだった。坪田監督は「コースが通常と違うため、想定できなかった部分があった。まずは前半抑え、様子を見ていこうと伝えていた」。

そのプランに沿って選手たちは自分たちのペースを守り、後半勝負に備えた。もっとも、レースを見守る指揮官の心中が穏やかだったわけではない。「焦りはゼロではなかった。テレビのデータ放送だと15位より後ろは名前が出てこないので」。そんな不安を少しずつ拭うように、10キロ通過地点まで16位以下だったチームは、15キロ通過を13位、18キロ通過は11位と順位を上げ、ラストスパート。失速してきたライバルたちを着実に捉え、次々と抜き去った。

チームトップとなる個人総合15位に食い込んだ鎌田航生(3年)は、「思っていたよりも後半落ちてくる選手が少なくて、ちょっとどうしようかなとなった」と苦笑いを浮かべつつ、「予選を通過して安心した。指示通り走れた」と納得顔。本大会に向けて、「チームは8位以内。個人としては2区で1桁、去年のリベンジをしたい」と決意を口にした。