陸上の男子走り幅跳びで東京五輪6位入賞の橋岡優輝(23=富士通)が7日、米フロリダ州での冬季トレーニングへ出発した。出国前に成田空港で取材に応じ「強くなったという自信をつけて戻ってきたい」と覚悟を口にした。

米国ではサニブラウン・ハキーム(23)が所属するタンブルウィードTCでトレーニングに励む。短距離のトップアスリートがそろう場で、主にスプリント強化を図るつもりだ。「僕も9秒台を目指そうかな」と冗談を交えつつ、「慣れ親しんだ環境よりも刺激を求めました。がむしゃらについていって、自信をつけたい」と力を込めた。

7月の世界選手権(米オレゴン州)では予選トップ通過も、決勝は10位。「相当苦しんだシーズンだった」と悔しさを味わった。今回の渡米は同選手権後に検討を始め、自己最長という2カ月弱の海外遠征に踏み切った。24年のパリ五輪へ向け、まずは来年8月の世界選手権(ブダペスト)に照準を合わせる。「この2カ月があったから、ブダペストで結果を残せたと言えるようにしたい」と引き締めた。

報道陣からの「海外で楽しみなことは?」という質問にも、真剣な表情で「今のところはないです」ときっぱり。悔しさを晴らすべく、異国で技を磨く。