9秒98の自己記録を持つ東京五輪代表の小池祐貴(28=住友電工)は、10秒27(追い風0・7メートル)の4組1着で準決勝進出を決めた。中盤から抜け出すと、力強い走りで後続を引き離してゴールを駆け抜けた。

今季、不退転の覚悟で米ロサンゼルスに拠点を移した。00年シドニー五輪金メダリストのモーリス・グリーン(米国)らを育てた名コーチのジョン・スミス氏と契約。「これで駄目だったら、もう才能がないんだろうなと諦められる」と話していたが、的確な指導で基礎が固まった。

19年に100メートルで日本勢3人目となる9秒台をマークしたが、翌年以降は10秒13が最高で、初出場の東京五輪では予選落ち。昨年も100メートルでは世界選手権の出場権をつかめなかった。新天地での成長を結果につなげるため、まずは4日の準決勝、決勝で、8月の世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)の出場権をつかみとる。