立教大(立大)は12日、西原廉太総長から「本学体育会に関する事案について」と題したメールを全学生と教職員に送信し、陸上競技部男子駅伝チームの上野裕一郎監督(38)について「10月11日、監督の委嘱を取り消すことといたしました」と発表した。同大広報課は「事実上の解任」と説明。また9月下旬に硬式野球部で発覚したトラブルについて、第三者を含む外部委員会を設置し、問題行為の調査を開始していることも報告された。

上野監督を巡っては11日、ニュースサイト「デイリー新潮」が同部の女性部員との不適切な交際を報道。その報道前に上野監督からチームと大学へ申し出があり、10日付で謹慎処分が下されたが、立大は事態を重く受け止め、翌11日付で解任処分とした。

メールでは「今後は、部員の保護ならびにケアを最優先とし、慎重かつ適正な対応に全力を尽くす」とした。なお、今年1月に55年ぶりに箱根駅伝に出場したチームは、今月14日の第100回箱根駅伝予選会(東京・立川市)へ出場予定となっている。

硬式野球部では、上級生が下級生の歯を欠けさせたり、10代の部員に喫煙させたりするトラブルが発覚。部長や監督らが公式戦活動を自粛する事態へと発展していた。

この一連の問題を受け、立大は異例の一斉メールで「相次いで体育会における問題行為等が発覚するに至り、ご心配・ご迷惑をおかけしておりますこと、心よりお詫び申し上げます」と謝罪。その上で「問題行為等を未然に防ぐことのできなかった事実を真摯に省みるとともに、他者を尊重する精神に溢れ、誰もが安全に活動することのできるキャンパスならびに体育会を作ることに全力を注ぐ決意です」とした。