6年ぶりの予選会参加となった帝京大は3位に入り、17年連続の本大会出場を決めた。今年1月の本大会は13位でシード権を逃し、予選会から参加。この日はエース小野隆一朗(4年)がコンディションが整わず、出場を回避。エース不在も、他の選手が団結して力を出し切った。

中野孝行監督は緊張感が漂う予選会の雰囲気に触れ「すごいわ、予選会。すごいピリピリしている」と驚いた表情。3位での予選通過については「今日はいい点数をあげたい。80点かな」と合格点をつけた。

予選会直前にピンチを迎えていた。9月から部員数人が新型コロナウイルスに感染。感染者は増え続け、最終的に計13人にも上った。「呼吸器系の病気なので、復帰はいつしたらいいのかなど、データも前例もない。手探り状態ですごい不安があった」と明かした。栄養士や医者らのサポートも大きかった。「選手だけの駅伝じゃない」と大学側ら周囲のサポートに感謝。部だけでなく、大学一丸となっての箱根路出場権獲得を強調した。本大会に向けては「シード権を取る戦いに挑むためにも武器を作りたい。探します」と話した。

主将の西脇翔太(4年)は「力がついていると実感しました」とホッとした表情をのぞかせた。予選会に向けての日々について「ずっとテレビで見ていました。熾烈(しれつ)な戦いで、シードを落とした日からずっと怖くて。この日(=予選会)のことを1日も忘れられなかった」と振り返った。本大会の目標には「シード獲得を目指します」と意気込んだ。