箱根駅伝で3年ぶりのシード権獲得を狙う東海大のエース石原翔太郎（4年＝倉敷）が、集大成となる大舞台で復活を目指す。同大湘南キャンパスで13日に行われた取材会に出席。右足底のケガの影響で10月の箱根駅伝予選会、11月全日本と未出走に終わったが、「今は完全に走れる自分の状態。箱根に向けてしっかり作っていきたい」と巻き返しを誓った。
2年時の6月に股関節や大腿（だいたい）骨の恥骨などの疲労骨折で長期離脱も、3年時の全日本駅伝で復活し、箱根も2区区間4位と好走した。今季も春の競技会で活躍したが、夏合宿中の9月後半に足底を負傷。好調時の度重なるケガに「またか」とショックも大きかった。さらに「皆があまりしない場所」という患部に「不安はあった」と明かす。それでも「焦っても何も変わらない。最後はしっかり走りたい」。箱根での力走だけを思い描き、治療に専念してきた。
練習に復帰し、完全に走れるようになったのは今月1日。まだ感覚をつかむ段階で、状態は「30％くらい」。エース級が集まる往路への出走は「厳しい」と冷静に現状を見つめるが、「復路の追う立場でも役割を果たしたい」と出来る限りを全うする覚悟だ。
同校は19年に初の総合優勝も、22年から2年連続で箱根駅伝シード権から遠ざかっている。「東海大学が初優勝して『自分もこの駅伝を走って優勝したい』という思いで入学した。みんなでシード権に向けて、1人1人が『他の大学に負けない』って意識して走りたい」と力を込めた。
