京都市南区の洛南高校で、陸上部顧問の40代の男性教諭が2011年、男子部員を平手打ちし、耳の鼓膜を破るけがをさせていたことが15日、同校への取材で分かった。

 顧問は生徒と保護者に謝罪。学校は顧問を減給3カ月とけん責の懲戒処分とし、12日から無期限の部活動指導停止とした。

 同校は京都府内有数の進学校で、陸上部は全国高校駅伝の常連校。昨年の全国高校総体の男子対抗で3度目の総合優勝をした。アトランタ、シドニー五輪に出場し、マラソン日本記録保持者の高岡寿成さんの出身校。

 新野幹雄副校長によると、府文教課にことし1月に寄せられた情報に基づき、教諭や部員から事情聴取。教諭が11年11月下旬、学校のグラウンドでの練習中、当時2年生の部員のほおを平手打ちしたことが分かった。

 教諭は当初「記憶はない」としていたが「気合を入れる意味でやった」と認めた。部員は「理不尽にたたかれた」と話している。

 このほか、この部員を含め3人が、自ら「気合を入れてほしい」と教諭に平手打ちを求めたケースもあったという。