どーもです。テーラーメイドの新作「P790」アイアンを試打できました。P790アイアンもこれで3代目。なお、このアイアンは「テーラーメイド新製品発表試打ラウンド」で紹介していますが、今回はレンジでキッチリ計測もしてきましたので、改めて紹介します。というわけで、早速いってみましょう。


テクノロジー等の能書きは既報通りなので、まずは見た目から!


バックフェースは基本的にツヤ消し仕上げで、一部ミラー加工になっていました。トップブレードの上の方にボリュームがありますが、これはフォーティーンの逆テーパーブレードを思わせますね。先代はネック側がえぐれていましたが、新作はトゥ側に変更となっていました。

フェースはコンパクト。形状的には、先代よりもややトップラインの角度がなだらかになって、より四角形に近いイメージでした。ちなみに、スイートエリアは先代よりもトゥ側に大きくなっているようです。なおフェースは薄肉L字カップフェースとなっていました。

ソール幅はフェースの大きさに対して適当。フェース下部のミスヒットをカバーする「貫通型スピードポケット」も健在ですね。

ネックはちょっとだけグースが入っている感じ。先代に比較するとかなりすっきりしていますよね。内部にはタングステンウエート、スピードフォームを搭載。このスピードフォームによって、先代比なんと69%の軽量化を実現!!

構えてみるとこんな感じ。先代よりもトップブレードの厚さが確保されているように見えましたが、処理の仕方の問題かな? 先代は丸みを帯びていましたが、新作は角張っていました。小顔系のわりには安心感がありますね。

今回試打したのは、スチールシャフト「NSPRO950GH neo」Sフレックス装着モデルの#7。スペックは、ロフト角30.5度、ライ角62.5度、長さ37インチ、総重量417.5g、バランスD1。シャフトスペックは、重量98g、トルク1.7、中調子。

試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用です。


持ってみた感覚ですが、重量的にはやや軽め。グリップですが、ボクにはいい感じの太さでした。なお、ボクはやや太めが好き!! ワッグルしてみると、スチールシャフトのわりにはヘッドが動くイメージ。素振りしてみると、かなりシャープな振り感に好感度UP!!


実際に打ってみると、さすがですね!! 1度打っているのでご機嫌なモデルなのは分かっていましたが、フィーリングから出球の結果まで、とにかく欲張りなアイアンでした。先代よりもバラケが減り、飛距離も安定していたような気がします。新作はスイートエリアがよりトゥ側に広がられているようですが、その影響はこのバラケの少なさ、飛距離が証明しているかなと思います。ボクレベルで弾道がこれだけそろうのは珍しく、「上手くなったんじゃないの?」と思わず勘違い発言が出てしまいそうなアイアンでした。


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら


【3球平均】

HS39.5m/s、初速50.7m/s、打ち出し角15.6度、バックスピン量5589.8rpm、サイドスピン-991.3rpm、飛距離173.4y

【ベスト】

HS39.8m/s、初速51.1m/s、打ち出し角15.9度、バックスピン量5400.5rpm、サイドスピン-1256.4rpm、飛距離174.7y


打感はマイルド気味のソリッド系。弾き感とマイルド感はいい感じに同居していますが、ややマイルド感が勝っている感じでした。音はやや高めで小気味の良いキレのある音でした。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら


弾道的には高弾道ですが、先代によりもやや低めに見えました。まあ、それでも見た目的には十分高弾道ですけど。スピン量ですが、先代よりもしっかり確保されて、より重い弾道に見えました。スカイトラックの数値的にも約1000rpm増えていました。


出球傾向は、ボクのスイングで軽いドロー系ですが、ボクの感覚ではほぼストレート!! 曲げられるけどその曲がり幅が少なめで、スイングのやり過ぎをクラブがフォローしてくれそうな部分もあるのかなって感じでした。


振り感ですが、前述通りかなりシャープに振り切れます。「NSPRO950GH neo」は大型ヘッドのほうが相性が良いかと思っていましたが、コンパクト系でもかなり気持ち良く振れることを体験させてもらいました!


今回ボクが試打した限りで、このスペックでHS42~43m/s±2m/sにオススメ。新製品発表試打ラウンドでも書きましたが、恐らくレベル的にはHDCP10以下の使用を意識しているとは思いますが、ボク的には90切りレベルであれば十分使える相棒だと思います。こんな見た目ですがある意味セミオートマチック系のテーストもあり、クラブがカバーしてくれる領域がいわゆるアスリートモデルアイアンとしては意外にも広めに感じました。そういう意味でも、かなりご機嫌なモデルでした!!

<テーラーメイド「P790」アイアン>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:9▽上がりやすさ:10▽操作性:8▽構えやすさ:9▽打感の柔らかさ:9▽ミスの許容度:9

■ヘッド:【#3~#7】ボディ=軟鉄(8620)+タングステン+SPEEDFOAM AIR、フェース=クロモリ綱(4140)【#8~PW】ボディ=軟鉄(8620)+

SPEEDFOAM AIR、フェース=クロモリ綱(4140)

■シャフト(重量/トルク/調子):「NSPRO MODUS3 TOUR105」(S=106.5g/1.7/元調子)、「NSPRO950GH neo」(S=98g/1.7/中調子)。

■価格:6本(#5~PW)セット16万5000円+税、単品(#3、#4)各1本2万7500円+税。