過ぎゆく夏を惜しみつつ、秋の訪れを待つ今日この頃、ますますゴルフがしたくなりますね。季節を問わない読むクスリ、「タケ小山のゴルフ即効薬~今週の処方箋~」。今週は「自分勝手じゃうまくいかないアプローチ」です。相手のことを考えないと、嫌われちゃうぞ♡

- この状況でクラブ選択。あなたはどれを使う?
スコアメークのカギを握るアプローチ。その肝は何か、というと、状況を冷静に考えること。これに尽きます。「伝家の宝刀のアプローチ」だの「オレの必殺技」などと息巻いている人をよく見かけますが、それを発揮する以前に、まずは状況を見極める必要があるのです。
ピンの位置、グリーン面の傾斜、硬さ、芝目、風。ボールのライについても、芝の状況、傾斜、地面の硬さ、など考えることはたくさんあります。これらをすべて総合的に判断して、どこに落とすショットがいいか、そのためにはどのクラブでどんなふうに打てばいいかを考える。これがアプローチの極意です。
打ち方については、転がしでも、ピッチエンドランでも、ロブショットでもかまいません。もちろん、フェアウエーウッドを持って転がす技もあるでしょう。でも、状況という〝相手〟を考えずに技巧に走っても、うまくいかないのは当たり前のことなのです。
もちろん、アプローチの引き出し=技は多いに越したことはありません。けれども、それを駆使する前にまず、もっともピンに寄せられる方法を考えること。これが一番大切なのです。
状況を把握して初めて、次のステップに移る。これは、仕事でも恋愛でも同じことですね。どんなに技があっても、使う場面を間違っては決してうまくいきません。アプローチだって同じなんです。
プロゴルファーがボールを上げてキュキュッと止まるアプローチを打つのを見て「カッコいいなぁ」と思うことは多いかもしれません。けれども、シニアプレーヤーが、パターや5番アイアンなどで転がして寄せる「渋い」アプローチも、しっかり状況を読み切り、ミスの確率を最小限にしたまさに〝技〟であることをよく覚えておいてください。
ゴルフがうまければうまいほど、アプローチでは頭を使っています。みなさんは技の精度を上げることと並行して、頭を使って状況を読む習慣をつけてください。そうすれば、英語で言う〝アップアンドダウン(up and down)〟。日本語なら〝寄せワン太郎さん〟(笑い)がやってきます。
今週の処方箋
ひとりよがりは失敗のもと
【服用法】相手のことを考えなければ、どんなに技があっても寄せられない。
◆タケ小山(こやま)本名・小山武明。1964年(昭39)7月7日、東京都生まれ。中大卒業後、プロゴルファーを目指して89年に渡米し、フロリダ州のゴルフ場所属プロとなる。米、カナダ、オーストラリア、アジアなどのツアーでプレー。07年に帰国し、日本ツアーに参戦。08年に早大大学院でスポーツマネジメントを学ぶ。ザ・ゴルフチャンネル、ゴルフネットワークなどでのトーナメント解説には定評がある。TBS系「サンデーモーニング」の「屋根裏のプロゴルファー」として知られる。InterFMの「Green Jacket」(土曜午前5~8時)、文化放送の「The News Masters TOKYO」(月~金曜午前7~9時)などに出演。
◆協力 ザ・インペリアルCC(茨城県稲敷市)
◆取材・構成 遠藤淳子(清流舎)
◆撮影 松本俊

