3月の声を聞き、いよいよコースに飛びだしたい気持ちが強くなっているみなさん、ゴルフは考えるスポーツなのを忘れないでくださ~い! 毎週火曜日朝のお約束、タケ小山のゴルフ即効薬、今週は「人の話を聞け! 5分だけでもいい」がテーマです。子供のように真っ白な心になって、タケ小山(53)の話をまぁ、聞いて下さい。


「人の話を聞け!5分だけでもいい」
「人の話を聞け!5分だけでもいい」

 とにかく、自分の言いたいことだけ言って、人の話を聞かない。会社にもいるでしょう、そういう人。でもね、それじゃあ、ゴルフはうまくならないんです。「オレはそんなことない」ですって? 本当にそうですか? 胸に手を当ててよ~く考えてください。いや、それよりも時に厳しいことを言ってくれる身近な人に聞いてみるほうがいいかな。でも「あなたもそう」だと言われても、決して怒ってはいけませんよ。反省する気持ちがゴルフの上達につながるのですから。

 人の話を聞くメリットは何かって? 自分ひとりで経験できることには限界があります。でも、人の話を聞くことで、実際に経験しないまでも世界を広げることはできる。情報量が何倍にも増え、可能性は無限に広がるのです。それと同じように、ゴルフでは人のプレーを見ることで、情報量を飛躍的に増やせます。目に見えない風の向きや、パットのラインなど、先に打った人のプレーを見ていれば大きな参考になるでしょう? 

 でも、人の話を聞かない人には、これができない。自分のプレーだけに集中する、と言えば聞こえはいいのですが、人のプレーを見ない。だから、せっかくの情報を自らシャットアウトしてしまっているわけです。

 「聞く力」がないと、上達はあまり望めません。レッスンを受けるときも同じことです。よく聞く話が「レッスンの効果は女性のほうが顕著に表れる」というもの。男だから、女だから、と決めつけるわけではありませんが、総じて、習ったことを素直に聞けるのは女性のほうが多いようです。だから、効果が早く表れる。せっかくレッスンを受けているのに「オレは30年こうやってきたから」と、素直になれないオッサンが、うまくならないのは当然というものです。百歩譲って「オレも実はそうじゃないかと思ってたんだよ」って言ってもいいですから、まずはいうことを聞いてみましょう。うまくなりたいからレッスン受けてるんでしょ?

 タケ小山、うそはつきません。これをしっかりやるだけで、ゴルフはグンとうまくなります。レッスンを受けるなら、コーチの声を素直に聞くこと。簡単なことです。

「聞く力」がないと上達しないのだ
「聞く力」がないと上達しないのだ

今週の処方箋

上達の近道は“Listen”だ

【服用法】人のプレーをしっかり見る。人の話をしっかり聞く。これであっという間にゴルフはうまくなる。これって、人生の極意でもあるかも!?


 ◆タケ小山(こやま)本名・小山武明。1964年(昭39)7月7日、東京都生まれ。中大卒業後、プロゴルファーを目指して89年に渡米し、フロリダ州のゴルフ場所属プロとなる。米、カナダ、オーストラリア、アジアなどのツアーでプレー。07年に帰国し、日本ツアーに参戦。08年に早大大学院でスポーツマネジメントを学ぶ。ザ・ゴルフチャンネル、ゴルフネットワークなどでのトーナメント解説には定評がある。TBS系「サンデーモーニング」の「屋根裏のプロゴルファー」として知られる。InterFMの「Green Jacket」(土曜午前5~8時)、文化放送の「The News Masters TOKYO」(月~金曜午前7~9時)などに出演。


◆協力 越谷ゴルフクラブ(埼玉県吉川市)

◆取材・構成 遠藤淳子(清流舎)

◆撮影 山崎安昭