<全国高校総体:サッカー>◇2回戦◇2日◇福岡・今津運動公園

 4年連続出場の静岡学園は、0-2で韮崎(山梨)に敗れ、県勢としては8年ぶりの初戦敗退となった。前半28分にFKから先制点を許すと、後半4分にも追加点を献上。2点を追う展開で約2カ月ぶりに実戦復帰したエース米田隼也(3年)を投入したが、攻撃の糸口を見いだせないまま、無得点に終わった。

 あまりにもあっけない結末に涙も出なかった。0-2の完敗。ボール支配率、シュート数で圧倒したが、堅守の相手に屈した。川口修監督(40)は「何もできなかった。負けるべくして負けた」。試合後のメンバーはただぼうぜんと立ち尽くすしかなかった。

 福岡入りしてから3日間の練習に覇気はなく、動きに精彩を欠いていた。急きょ、選手だけでのミーティングを行ったほど雰囲気は悪かった。この日も悪い流れを断ち切れず、2点を追う後半8分から腰痛で県総体を棒に振った米田を入れて打開策を探ったが、最後まで歯車がかみ合うことはなかった。福岡出身で地元凱旋(がいせん)となった米田はシュート0本。「応援してくれたのに、申し訳ない」と頭を下げた。

 同校にとって4度目の夏はほろ苦い経験となった。DF手塚朋克主将(3年)は「静岡代表として情けない。練習に取り組む意識から変えていかなければいけない」と危機感を募らせた。チームは全国プレミアリーグの残留と冬の全国高校選手権出場に向けて、再スタートを切る。このまま終わるつもりはない。【神谷亮磨】