「バスケットボール界の澤」が五輪の扉を開くために奮闘している。16年リオデジャネイロ五輪出場をかけたアジア選手権(8月、中国)を控えた女子日本代表候補が14日、都内で合宿を公開。シュートの正確性で際立つ、チーム最年長36歳の三谷藍(富士通)の姿があった。

 「ビックリしました。まさか」。6月、4年ぶりの代表選出に驚いた。「ここ数年で一番調子が良かった」昨季の国内リーグ戦。途中出場から流れを変える役割に開眼した。3点シュートの確率は全体3位(43・18%)。その活躍ぶりに、内海監督は「流れを変えたい時など、ピンポイントで使う場面が必ずある」と白羽の矢を立てた。

 その姿はサッカーなでしこジャパンの澤穂希と重なる。先頃のW杯では、試合途中の投入で勝利に導く「クローザー」役が光った。くしくも同じ36歳。三谷は「W杯も見てました。頑張ってほしいと勝手に思っています」とアラフォーの星として心の中で共闘する。

 女子バスケ界では78年生まれは「花の78年組」と呼ばれる。矢野良子ら、人材豊富のためだが、「私は花ではなく、雑草」だという。遅咲きで全国大会での活躍も少なく、地道に努力を続けてきた。そして「雑草が生き残ったんですよね」と控えめに話す。

 08年北京、12年ロンドンと予選で敗退し、自身は3度目の五輪への挑戦となる。今後は海外での強化試合などを経てメンバーは12人に絞られるが、期待される役割は明確。迷いはない。だからこそ確信を持って、言える。「雑草には雑草のやり方があったのかな」と。【阿部健吾】

 ◆三谷藍(みたに・あい)1978年(昭53)8月21日、千葉県市原市生まれ。市船橋高ではサッカー元日本代表の北嶋秀朗とクラスメート。専大から01年に富士通に入社。1年目にWリーグ昇格に貢献し新人賞を獲得。05年に日本代表に初招集され、10年世界選手権10位など。長身ながら3点シュートの正確性が武器。ポジションはフォワード。家族は両親と兄。181センチ、69キロ。