柔道の全日本ジュニア(20歳以下)体重別選手権は男女各4階級の第1日があり、女子57キロ級で今夏の高校総体覇者の舟久保遥香(16=富士学苑高2年)が初優勝した。総体と同じ村上と対戦した決勝では、延長戦2分5秒に崩れけさ固めで一本勝ち。大学生も倒しての頂点に「気持ちで前に出られた。素直にうれしい」とあどけない顔で笑った。

 周囲から女優の能年玲奈似といわれるが、実力は「あまちゃん」ではない。ともに03年世界選手権に出た矢崎雄大監督と妻(旧姓茂木)仙子コーチに中1から育てられた。「丈が余る」という腕の長さを武器にした寝技が武器。「真面目で努力家。3度の飯より柔道が好き」と監督が評する地道な鍛錬を続けてきた。

 この結果で11月の講道館杯への出場資格も得た。今後はシニアとの対戦も楽しみな20年東京五輪のホープ。先月の世界選手権を制したロンドン五輪金メダルの松本薫の名前が出ると、「やってみたいな」と目を輝かせていた。

 ◆舟久保遥香(ふなくぼ・はるか)1998年(平10)10月10日、山梨県富士吉田市生まれ。柔道は友達がやっていたので6歳で始める。富士学苑中では13年全国中学校大会で山梨県勢として初制覇。富士学苑高に進学後、14年アジアカデ優勝。得意技は大内刈り、寝技。162センチ、57キロ。