28日に開幕するテニスの4大大会第2戦、全仏オープンの主催者は16日、同大会の予選と本戦の主催者推薦枠による出場選手を発表し、4月末にドーピング違反による1年3カ月の資格停止処分から復帰した女子のマリア・シャラポワ(ロシア)は含まれず、出場の道が絶たれた。

 現在世界ランキング211位のシャラポワは全仏オープンの予選出場権を得られず、主催者推薦以外で出場できない状況だった。英BBC放送(電子版)によると、フランステニス連盟のジュディチェリ会長は「けがからの復帰に対する主催者推薦はあり得るが、ドーピングからの復帰にはあり得ない」と説明した。

 シャラポワはローマで開催中のイタリア国際の女子シングルス2回戦で、第3セット途中に左太ももの負傷により棄権。女子ツアーを統括するWTAによると試合後に病院に向かったため、予定されていた記者会見は行われず「棄権しなくてはならず、申し訳ない。重症ではないことを確認するために、必要な検査を受ける。プレーする機会を与えてくれた大会に感謝している」とのコメントを出したが、全仏についての言及はなかった。