世界2位の上地結衣(22=エイベックス)が、3年ぶりのシングルス全仏制覇だ。同7位のエラーブロック(ドイツ)に7-5、6-4のストレート勝ち。14年以来の優勝を飾るとともに、今年は1月の全豪から4大大会2連勝。「内容はともかく、優勝できたのはうれしい」と、シングルスの年間4大大会全制覇に、ウィンブルドンと全米を残すだけとなった。

 上地は、決勝まで好調だったバックのトップスピンがうまく打てず。「考えすぎて、他のショットにも影響が出た」。途中ではサーブを打つサイドを間違えるなど、「バックをどうしようとばかり考えて焦った」。しかし、そこは地力の違いを見せストレート勝ち。今年、これで28勝1敗と抜群の力を誇る。

 昨年、ウィンブルドンで初めてシングルスの種目ができた。まだ男女を通じて、シングルスを4つ連続で制した選手はいない。「次、勝ったら考えます」。大会後に、座面を高くし、車輪を直径1インチ大きくした新しい車いすを試す。「色んなものを試して、東京に向けて土台をつくりたい」。