2020年東京五輪・パラリンピック期間中に約3000台の大会関係車両の駐車場として活用することが決まった築地市場跡地について、市場解体工事に時間がかかるため、豊洲市場への移転が来年春となった場合は駐車場整備のスケジュールが厳しくなり「極めて困難な調整を要する」と大会組織委員会などが想定していることが21日、関係者の話で分かった。都は来年5月の移転を目指している。

 関係者によると、築地市場の解体は大規模な工事となる上、アスベスト(石綿)の除去も必要となる。想定では、移転がことし冬なら駐車場整備は間に合うが、来年冬以降にずれ込めば間に合わなくなり、代替地の確保が必要となる。

 小池百合子都知事は20日、築地の跡地を通り、大会輸送で重要なルートとなる環状2号線についても大会前に開通させると明言した。ただ、市場移転の判断が遅れたため当初計画された地下トンネルは整備が間に合わず、地上に代替道路を整備する方向となっている。