世界ランキング13位の日本は決勝で同4位のオーストラリアを74-73で破り、3大会連続4度目の優勝を果たした。今大会からアジア枠に入ったオーストラリアの高さに押されたが、要所で3点シュートを決めた初代表の水島沙紀(26)らの活躍で競り勝った。3位決定戦は中国が韓国を75-51で下した。今大会の上位4チームは来年9月の女子W杯(スペイン)の出場権を得た。

 日本がオーストラリアとの激戦を制してアジア女王の座を守った。08年北京五輪銀メダルなどの実績がある強豪国を破っての3連覇。4月の就任後、初のタイトル獲得となった米国人のホーバス監督は「出だしは悪かったが(最後は)しつこい、うちのバスケになった」と喜んだ。

 昨夏のリオデジャネイロ五輪、今大会1次リーグとともに敗れた相手の高さに苦しめられた。準決勝で活躍した藤岡らを中心に追い上げたが、前半は6点リードを許した。流れが変わったのは第3クオーター(Q)。水島が要所で3点シュートを決めるなどして逆転、守備も機能して6点をリードした。最終第4Qは残り約1分半で同点となったが、水島の3点シュートで振り切った。初代表ながら大一番で3点シュートを9本中7本決めるなど、チーム最多26得点の水島は「厳しい時に打てて熱くなった」と誇らしげに言った。

 米プロリーグ、WNBAのストームでプレーする渡嘉敷は招集されず、主将で不動の司令塔だった吉田はひざの負傷で準決勝、決勝を欠場した。苦しい状況で奮起した若手を、吉田は「試合ごとにチーム力が上がった」と頼もしげに見つめた。大会ベスト5に選ばれた藤岡は「自信になった。学んだことを次に生かしたい」と話した。