北京まで現役! ノルディックスキー・男子ジャンプの葛西紀明(45=土屋ホーム)が平昌(ピョンチャン)五輪の開幕まで100日となった1日、都内で行われた同五輪・パラリンピックの開閉会式や表彰式で日本選手団が着用する公式ウエアの発表会見に出席。22年北京五輪も出場を狙う意向を示した。出場が実現すれば、代表が確実視される平昌五輪も含め、9度目の五輪の舞台となる。

 45歳で平昌五輪を迎える葛西は、その先も見据えていた。「引退は近づいてくる」と自覚している一方で、年齢にあらがうように別の感情も湧いていた。平昌五輪で着用する、このユニホームを脱ぐ時の胸中を「多分また次も目指そうという気持ちになると思う」と推察。22年の北京五輪までの現役続行の意向を問われると「あります」と即答した。明確に次の五輪も目指すことを明言した。

 代表が確実視される平昌の舞台に立てば、8度目の冬季五輪出場。自身の持つ世界最多記録を更新する。その上で49歳となる北京も、代表の座を譲らなければ、9度目の冬季五輪だ。夏冬合わせた現時点での五輪出場記録は、夏で10度出場した馬術のイアン・ミラー(カナダ)が最多だが、同ランキングでも2位タイとなる。またレジェンドに勲章が増える。

 この日、お披露目されたアシックス社が製作する、公式ウエアのカラーは「サンライズレッド」。「その名の通り朝日が昇る、光が差し込むエネルギー、力強さを感じてます」。その熱い気持ちは19歳だった92年アルベールビル五輪の時から、変わっていない。2大会連続のメダルも懸かる舞台へ「私たちアスリートのみならず、スタッフ、応援してくれる方々、記者の方たちと互いに支え合って、平昌大会を盛り上げていきたい」と力強く決意を表明した。【上田悠太】

 ◆五輪出場回数 最多は馬術で72年ミュンヘン五輪から12年ロンドン五輪まで10大会出場したミラー(カナダ)。次いで射撃のクズミンス(ラトビア)、セーリングのラウダスキ(オーストラリア)の9回。日本人では橋本聖子がスピードスケートで冬季4度、自転車で夏季3度の計7度出場が最多。葛西が平昌五輪に出場すれば8度目で、橋本を抜き日本人単独最多となる。