Bリーグ2部(B2)東地区4位の仙台89ERSは今日からホームで中地区3位の金沢と2試合を戦う。前節は、山形ワイヴァンズに2戦続けて逆転負けを喫し、4位に転落した。ここまで6戦連続2ケタ得点を記録している司令塔の石川海斗(26)が、ホームでの連敗脱出へ意欲を見せた。

 仙台市内で練習を行った17日、石川は「1つのターニングポイントになる試合」と金沢戦を見据えた。今季初の元B1対決となった10月28、29日の秋田戦は、連敗したもののチームトップの2戦合計31得点を記録しており「秋田戦が明確なきっかけになった。秋田はB2の中では守備の良いチームだが、そこまですごいとは思わなかった。昨季B1でプレーした経験が生きている」とその後も全試合2ケタ得点。攻撃の起点が主な役割の司令塔ながら「相手のマークを分散させるためにも、打てるところは積極的にシュートを打つ」と好調を維持している。

 しかし、チームはここまで6勝9敗と苦戦が続く。山形に連敗後の14日には、予定していた練習を中止して約1時間半の緊急ミーティングを決行。シーズン開幕後から「60点台に抑えるバスケ」という方針を掲げていた後藤敏博ヘッドコーチ(HC、51)だが、「100点を取るバスケ」という新たな方針で戦うことを選手たちと確認した。石川は「みんなが思いを口にして、士気は下がってないと実感した。『60点台に抑えるバスケ』が出来なかったのは自分たちの実力不足。それでも、攻撃では良い流れで戦えている試合も多かったので、点を取りに行くと明確に決められたのはよかった」と結束を強めた。

 今季、金沢との対戦成績は1勝1敗。いずれも3点差以内と実力は伯仲している。石川は「正直前回は内容的には2敗。今週やってきたことを全て出して戦いたい」と、巻き返しを誓った。【林野智】