B1新潟アルビレックスBBは29、30日の第15節、昨季のリーグ王者・栃木ブレックスとアオーレ長岡で対戦する。ポイントガード(PG)五十嵐圭(37)が栃木のPG田臥勇太(37)との司令塔対決を制する。ともに元日本代表で同い年のライバル。最高の敵から白星を挙げることで、前節富山戦で2連敗と、不調のチームが浮上に転じるきっかけをつかむ。

 五十嵐に気負いはない。田臥との対戦を「ホームでマッチアップできるのはありがたい」とコートでの対面を楽しみにしている。

 旧JBLでは五十嵐は「バスケ界の貴公子」、田臥は「NBAプレーヤー」と注目の2枚看板だった。それぞれ日本代表の司令塔としても貢献した。Bリーグに時代が移っても、ともにチームの中心選手として健在。昨季は栃木のホームで対戦して2連敗。新潟ではこれが初対決。五十嵐は「少しでも彼よりいいプレーができるように」。ホームコートのアオーレ長岡で迎え撃つ意地をちらつかせた。

 そのために、まず足元を固めた。26日に行われた全体ミーティング。富山戦は76-86、80-96と大量失点で完敗した。12月は2勝7敗と大きく負け越し、ホームでの勝利は10月25日の横浜戦から遠ざかる。五十嵐は「言い訳をしない。人のせいにしないで、自分のやるべき仕事をやること」とチームメートに訴えた。

 自身のプレーも見つめ直した。ここ6試合連続2ケタ得点。「シュートタッチは良くなっている」と上向きを実感。その上で「もっと自分から仕掛けてチャンスをつくる」と意欲を見せる。今年最後のカード。ライバル田臥以上に存在感を見せることで、新潟の勝利を呼び込む。【斎藤慎一郎】