B1新潟アルビレックスBBは24、25日の第24節、東地区5位のサンロッカーズ渋谷とアオーレ長岡で対戦する。ルーキーのポイントガード(PG)森井健太(22)は26日に早大の卒業式を控えている。学生Bリーガーとしての最後を連勝で飾り、社会人としてのスタートにする。

 森井が学生生活の締めくくりに臨む。「勝って卒業式に出られれば最高です」。25日の試合後、その足で東京に向かい、26日の卒業式に出席する。卒業の場で大学の仲間に勝利を報告し、チャンピオンシップ(CS)進出を狙うチームの歯車になることを、あらためて誓うつもりだ。

 新潟は現在、中地区4位。CS進出圏内の2位名古屋Dとは2ゲーム差。SR渋谷に連勝すれば勝率で並ぶ可能性もある。「相手に気持ちよくプレーをさせないようにしないと」。そのために持ち味の絶妙なタイミングで繰り出すパスと、粘り強い守備をフル稼働させる。

 3月は6試合で1試合平均10分ほどの出場時間を得た。前節三遠戦では3点リードの第4クオーターで、開始から8分11秒間プレー。連続8得点の基盤をつくった。「流れを引き寄せるのが自分の役目」。与えられた時間の中できっちりと仕事をしている。

 昨年11月に早大在学のまま新潟に入団。即戦力の大学生ルーキーとしてシーズンを過ごしてきた。刺激になっているのが、高校時代からの親友で、陸上男子100メートルで9秒98の日本記録を持つ桐生祥秀(22)だ。桐生は東洋大と進路は分かれたが、時間があれば、よく食事をする間柄だ。桐生からは「プロとして頑張れ」と激励を受けてきた。森井も「いずれは日本代表に」と、桐生と同じように国内トップになる目標がある。

 学生の肩書がつく最後の試合。「連勝して、区切りをつけたい」。白星で自身の卒業を祝う。【斎藤慎一郎】