「全農2018パシフィックアジア・カーリング選手権日本代表決定戦」が今日18日、北海道北見市のアドヴィックス常呂カーリングホールで開幕する。17日、参加の男女4チームが同市内で行われた記者会見に出席した。平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)女子銅メダルのLS北見は五輪以来、チームとして初の国内公式戦に臨む。富士急戦はテーマに「大感謝祭」を掲げ、激動のシーズンを締めくくる。男子は平昌五輪代表のSC軽井沢クと、日本選手権優勝のチームIWAIが対戦する。

 LS北見が感謝を込めて戦う。五輪で男女通じ日本勢初のメダルを獲得した平昌から約3カ月。五輪以来、チームとして初の国内公式戦は「大感謝祭」と銘打って臨む。テーマの発想を質問されたリード吉田夕梨花(24)は「チームで今回をどういう大会にするか。その雑談の中から生まれました」と説明した。

 3月は3選手が混合ダブルス日本選手権に出場。4月のカナダ遠征は、混合ダブルス世界選手権のためスキップ藤沢五月(26)がチームを離れた。それぞれが異なるポジションをこなし、普段とひと味違う経験を重ねた。これまでストーンチェックなどの事前準備を任せていた藤沢は「みんな、こんなに大変だったんだなと思った」と難しさを痛感した。シーズン最後の大会だからこそ、仲間への思いが自然と浮かんだ。

 もちろん周囲への感謝もある。3月に地元・北見市で行われたパレードには沿道に約1万2000人が集まった。18日の初戦は、北海道内限定ながら国内大会で初となる民放の地上波で生中継される。大会のチケットも前売り完売の状況で満席が予想される。5人が日々、口にするのは声援の力。今回はその思いが一層強く、吉田夕は「応援していただけるファンの皆様に1投でも多く、良いパフォーマンスを見せたい」と意気込む。

 会見では写真撮影のため提供された、さくらんぼを思わず「もぐもぐ」するLS北見らしい場面もあった。今シーズンは平昌五輪に照準を合わせ昨年5月に始動した。約1年にわたる長く濃密なシーズンも、22年北京五輪への第1歩となる重要な大会が最後になる。「自分たちはまだまだこんなもんじゃない。上を目指しておごらず戦うところが強み」と藤沢。ホームリンクで恩返しのプレーを見せる。【西塚祐司】