アメリカンフットボールの定期戦で、日大の選手が無防備な状態の関学大2年生クオーターバック(QB)に後ろからタックルする重大な反則行為をした問題で22日、反則行為をした同選手が都内で会見を行った。一連の反則問題を巡る経過は次の通り。

 ◆5月6日 都内での定期戦で関学大が21-14で日大に勝利も、日大DLの悪質な反則プレーが起きる。

 ◆7日 関学大QBが右膝軟骨損傷と腰の打撲で全治3週間の診断受ける。後に左脚のしびれを訴える。

 ◆9日 関東学生連盟が理事会で協議。

 ◆10日 同連盟が日大DLの対外試合禁止、日大指導者に厳重注意の処分。日大は内田監督が8月末までの現場指導を自粛することを連盟に申し入れ、部のウェブサイトで謝罪文を掲載。関学大は直接謝罪がない日大に抗議文を送付。

 ◆11日 関学大が抗議文の配達証明を受け取る。夜、日大コーチから関学大に「当該選手を連れて謝罪に行きたい」との連絡が入ったが保留する。

 ◆12日 関学大の鳥内監督らが会見。抗議文への回答期限を16日とし、内容次第で来年度以降の定期戦拒否の考えを示す。鳥内監督は全体練習で部員に一連の経過を報告。日大の内田監督はこの日の関大戦以降も姿を見せず。

 ◆14日 日大が予定していた20日法大、6月9日東大、同10日立大のオープン戦中止が決定。対戦相手3校が連名で安全優先を理由に対戦を拒否した。

 ◆15日 関学大に日大コーチが抗議文の回答書を持参。関学大が負傷した選手が「第2・第3腰椎棘間靱帯(きょくかんじんたい)損傷」と診断されたと発表。

 ◆17日 関学大が兵庫県西宮市で記者会見を開き、真相究明と直接の謝罪を求める。

 ◆同日 明大、成蹊大とのオープン戦が中止になる。

 ◆同日 日大を除く関東大学1部リーグ15チームが監督会議で第三者委員会による調査を要求。

 ◆18日 林文部科学相が「看過できない非常に危険な行為」と指摘する。

 ◆同日 桜美林大とのオープン戦が中止になる。

 ◆19日 日大の内田監督が関学大に直接謝罪し監督辞任を表明。

 ◆20日 スポーツ庁の鈴木長官が「辞意よりも、原因を知りたい」。

 ◆21日 負傷選手の父親が記者会見し「息子は泣きながら『アメフトをやるんじゃなかった』と言っていた」と明かし、大阪府警池田署に被害届を提出した。

 ◆同日 日大が第三者委員会を設置して調査すると発表する。

 ◆同日 関東学生1部の日大をのぞく15チーム監督会が共同宣言を出す。