男子決勝で日本のエース、楢崎智亜(21=TEAM au)が最終第4課題の大逆転で2位に入った。第3課題まで完登できず5位に低迷していたが、最後に1撃で完登すれば優勝の可能性が残っていたため、1回目のトライでホールドを1つ飛び越えてつかむ大技を成功させて1回でクリアして1位に浮上した。

 続く最終競技者のモロニ(イタリア)も一撃で完登したため優勝は逃したが「あそこで攻められたことが成長したところ」と満足そうだった。昨年の同大会は1位をキープしていたが、第4課題で逆転されて2位に終わり涙を流した。1年前と同じ順位だったが「昨年とは全然違う。9月の世界選手権で金メダルを目指したい」と自信を深めていた。

 ◆ボルダリングの順位決定方法 複数の課題を登り切った(完登)本数を競う。完登数が同じ場合は「ゾーン」と呼ばれる高度を獲得した数が多い者が上位。並んだ場合は完登に要したトライ数、さらにゾーンを獲得するために要したトライ数で順位を決める。