世界ランク6位の日本が同26位のメキシコを3-0で下して2勝1敗、勝ち点7でA組2位をキープした。ポイントゲッターの長岡望悠(27=久光製薬)が今大会初先発で、チーム最多の14得点。昨年3月に左膝前十字靱帯(じんたい)を断裂して1年以上もコートを離れたが、世界の舞台で完全復活への第1歩をしるした。日本は3日に世界18位のカメルーンと対戦する。

長岡の長く、厳しかったリハビリを象徴しているようなシーンだった。第1セットの日本のセットポイント。セッター田代がこれでもかとトスを上げ、長岡は4本目をレフトからストレートに決め、ふーっと息を吐いた。

「試合の入りは難しいし、田代選手とコミュニケーションを取りながら合わせていくことができました」。試合が進むに従ってコンビも整った。最終セットには立ち上がりから強打をたたき込み、連続サービスエースも決めて計14得点。前日オランダに敗れた日本に貴重な白星をもたらした。

昨年3月の故障から8月のジャカルタ・アジア大会で代表復帰。16年リオデジャネイロ・オリンピック以来の実戦で決定力を欠いた。試合勘、周囲との連係不足を9月の合宿で埋めてきた。初戦のアルゼンチン戦は途中出場で7得点だったが、状態は確実に上がっている。中田監督は「まだ50%かな」と言い、長岡本人も「半分ぐらいです」。サウスポーのスラッガーが本来の姿を取り戻せば、日本のメダルも見えてくる。