女子の浜松開誠館(静岡)は、全国総体女王の桜花学園(愛知)に65-71で敗れた。意地を見せたが、2度目の金星はならなかった。

浜松開誠館が最後に意地を見せた。第4Q残り約3分で相手が主力を下げると、怒濤(どとう)の追い上げを見せた。オールコートで、ボールサイドにプレッシャーをかけていくと、相手のミスを誘い、次々とボールを奪い取って攻め込んだ。勢いに乗った選手たちは3分間で16得点を挙げて、最大23点差を5点差にまで詰めたが、あと1歩及ばなかった。三島正敬監督(43)は、「ここまで1年やってきて、最後に意地を見せたと思います」と反撃をたたえた。

同校史上初めて桜花学園に勝った2月の東海新人大会では、桜花学園の身長185センチのナイジェリア留学生(1年)が入学前だった。この留学生の長い手を生かしたブロックに、シュートの正確性を欠いた。この大会で最後となる3年生のPG鈴木侑(3年)は「(2月の東海新人で)桜花学園に勝ったことで、今回は日本一になることを目標にしてきたので、残念でした」と、16強で終わった今大会を振り返った。

これで3年生が引退。チームは新しく生まれ変わる。この日は、チーム最多の24得点を決めたPF松岡木乃美(2年)ら、下級生が活躍した。鈴木は「自分たちの成績を超えて、日本一になってほしいです」と全国制覇の夢を後輩に託した。【和田憲明】