昭和学院(千葉)のPF三田七南(1年=新潟柳都中)がセンターコートで奮闘した。大阪薫英女学院に61-64で敗れたものの、ただ1人1年生でスタメン出場し13得点、14リバウンドでチームを支えた。前日26日は優勝候補の桜花学園(愛知)の3冠を阻止し2年ぶり4強入りを果たしたが、準決勝で手痛い逆転負け。今日28日は3位決定戦に臨む。

三田が最初に放ったショットは3点シュートだった。第2クオーター(Q)2分、右45度から迷いなく打ち、リングに収めた。第1Qには2度のファウルでベンチに退くシーンが増えたが、闘志は失わなかった。40-49で迎えた第4Qは開始1分2秒から登場し、3点と2点シュートを連続で放り込んだ。逆転を信じて、最後までチームを鼓舞した。

「絶対勝つ、とコートに出た」と三田。13得点と派手な得点シーンが目立ったが、14リバウンドと地味な役目も果たした。ゴール下を守り、3ブロックショット。相手の得点の芽を摘んだ。それでも前半35-25からの逆転負け。「全国制覇が目標だった。それに近づきながら、甘さが出てしまった」と言った。

三田は、その甘さをなくすため新潟市の親元を離れて昭和学院(千葉・市川)の門をたたいた。新潟柳都中時代は8強入りした都道府県対抗大会の県選抜主将を務めたが、全中出場の経験はない。中3の8月に左膝蓋(しつがい)骨骨折に見舞われ、悔しい思いを味わった。だからこそ高校では名門校でひと暴れするつもりだ。「寂しいと思ったことはない」と言い切る言葉に甘さはなかった。【涌井幹雄】

◆三田七南(さんた・なな)2002年(平14)10月2日生まれ。新潟市出身。新潟柳都中時代はU-15ナショナル育成キャンプメンバーに選ばれ、3次までメンバーに残った。坂井輪小では水泳に取り組み、ジュニアオリンピック(五輪)の200メートルリレーにも出場した。177センチ、65キロ。血液型B。