シニア1年目で昨年12月のグランプリ(GP)ファイナルを制した紀平梨花(16=関大KFSC)が138・37点で5位だった。日本は2位に終わり2連覇を逃した。

大躍進の今季、そして平成を紀平が「ビューティフル・ストーム」で締めくくった。昨年9月のオンドレイ・ネペラ杯でシニアデビューを飾り、今大会が10戦目。無我夢中でシーズンを駆け抜けながら、今年2月には「昔は朝練で調子が悪かったら『試合もダメ』と思いながら演技をしていた。リンクに身を任せて滑っていたけれど、『その瞬間(本番)だけ集中しよう』というのが最近、できてきた。そこがジュニアの時と違うこと」と分析した。

浜田美栄コーチは「NHK杯ですね。NHK杯が一皮むけるきっかけになった」と振り返る。5位からの大逆転でGPデビュー戦での優勝を果たし、それがGPファイナル制覇につながった。舞台が大きくなればなるほど、16歳の経験の引き出しも増えてきた。

5月からは「令和」の新時代が幕を開ける。目標とする22年北京五輪金メダルへ、来季は4回転ジャンプの習得などさらなる飛躍が期待される。ひと回りたくましくなった紀平は、新時代も成長を続ける。

坂本花織(19=シスメックス)は146・70点で3位。優勝はアメリカだった。