【オークビル(カナダ)=佐々木隆史】ショートプログラム(SP)首位の紀平梨花(17=関大KFSC)が、フリーで145・98点を記録して、合計224・16点で優勝した。

冒頭はトリプルアクセル(3回転半)とダブルトーループの連続ジャンプを着氷。その後の3回転半は回転不足を取られたが、3回転フリップと3回転トーループの連続ジャンプや、3回転ループをうまく着氷した。

演技後の主な一問一答は以下の通り。

-アクセルはどんな感じだったか

紀平 6分間練習と直前の練習でアクセルが思ったジャンプが全然跳べてなくて。結構焦っていたんですけど、それでも本番でちゃんと跳べてよかった。GPシリーズが始まると思うので、もっともっと完璧な着氷で加点のつくアクセルを跳ばないといけない。

-緊張していたか

紀平 今日は大丈夫だったんですけど、もっと大きな大会になるともっと自分では集中しているようでも、周りから見たら緊張しているように見えることもあると思う。今回は大丈夫だったとしてもどんな大きい大会でも同じ気持ちで自分のするべきことだけを考えてやったら大丈夫かもと思います。

-サブリンクで狂った部分があったか

紀平 こういう風に波が出たらダメなんですけど。サブリンクが氷が違って、思ったよりアクセルのスリップが掛かりすぎてしまった。直前になってどうやったらはまって、左足が踏み込めるだろうとすごく考えたりした。

-衣装のイメージは

紀平 どの場面にも合うようにっていうことを考えて。あとテーマが世界平和だったので、あと天使の役っていうのがあったので。そういう風な柄のイメージにしてもらった。色は少し緑っぽいけど緑じゃなくてこういう色がいいなという色を自分が選びました。

-(装飾は)銀じゃなくて金か

紀平 そうですね。銀よりも金が好きなので。金にしたことでキラキラ光っているし。気持ち的にも金を目指そうと思えるので。金は好きだったので金を入れました。

-プログラムは凝っている内容だった

紀平 トム・ディクソンさんの振り付けの手直しの時に表情だとか、場面によってこういうことを表してっていうことを教えてくださった。すごいこわい、にらむような表情をしたり。あとはふわーっと舞い上がるような表情をしたり。いろんなところで練習はしてきたので、本番ではそこまで意識はなかったけど練習してきた成果として無意識にできていたと思う。

-最後まで体力がもった要因は

紀平 SPがものすごいしんどいプログラムだったので、フリーが楽に感じていた。ショートが楽に感じるようになり、フリーは体力がついていい感じに。そんな苦しくなく、集中したら跳べるようになってきていた。そこがすごくよかった

-4回転を跳びたい欲は

紀平 4回転は今回、全然練習もできなくて、合わせられなかった。次の試合までに本気で4回転を入れるつもりで練習して、他をまず安定させて、今回みたいなギリギリなのがないように。そこで不安がなければ4回転を入れようと確実に思えると思う。他をまず完璧にもっていって、4回転も毎日、最後には練習することを心がけてやりたい。

-4回転はいつやらないと決めたか

紀平 朝練がサブリンクだった。感覚がまず全然違っていて。これは4回転どころじゃないなとその時思って、他のジャンプをとりあえず練習して。6分間でどれだけジャンプを戻せるかって、そこも不安要素だった。4回転どころじゃないなと思って止めました。