元オリンピック(五輪)スノーボード男子代表のプロスノーボーダー、国母和宏容疑者(31)が6日、逮捕された。

関東信越厚生局麻薬取締部が、米国から国際スピード郵便で大麻を密輸したとして、大麻取締法違反(営利目的輸入)の疑いで同容疑者を逮捕した。輸入に関する事実関係を認めた上で「営利目的は違う」と一部を否認しているという。8位入賞した10年バンクーバー五輪では公式スーツのシャツのすそを出し、ズボンを下げた「腰パン」姿で「反省してま~す」という言動も含め、物議を醸した。

   ◇   ◇   ◇

スポーツ界には落胆が広がった。日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長は「かつて日の丸をつけた選手の法に反する行為はショックだ。引退した後も元五輪代表の肩書は消えない。そういうことも自覚し、襟を正さなければ」と改めて選手たちに責任ある行動を求めた。

10年バンクーバー五輪で日本選手団の団長を務めた橋本聖子五輪相は「大変驚いた。報道が事実であれば非常に残念だ」と沈痛な面持ち。同五輪では開幕前に国母容疑者の公式服装の乱れに批判が高まったが、橋本氏は出場のチャンスは奪わなかった。「一生懸命頑張った姿が頭の中に思い浮かんできている」と悔しさをにじませた。