フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ最終戦のNHK杯(22~23日)の開幕を翌日に控えた21日、札幌市内で日本代表による記者会見が開かれた。

2年ぶり6度目の出場となる男子の羽生結弦(24=ANA)は「リミッター」効果で、第2戦スケートカナダからの連勝を目指す。

ここ2年は故障などが続いており、体調にこれまでよりも慎重に気を使っている。心がけていることを聞かれ、「とにかく、自分がどれくらいジャンプの本数が必要かだったり、氷上ですべきこと、陸上ですべきことを綿密に考えている。計画通りにいかないのが人生で、いっているわけではないが、この感触ならこれくらいできるのというのを経験を通して感じている」と調整法を明かした。

その上で口にしたのが、「自分にリミッターをかける、ポジティブな意味で」。ケガのリスクが大きい氷上練習の量を制限し、陸上での時間を増やすなどで対策を練っているという。試合で結果を出すために、あえてリミッターをかけることで、力を解放する時を心待ちにしてきた。

早速、スケートカナダで結果を残し、確信も深まる。「自分がやってきたことが自信になった。自分の道を突き進んで良い。突き進んで、それを目指して練習もしてきたと思うので、トレーニングしてきたことが実を結ぶように、ここでの調整も1つ1つ感じながら、本番でいいものを出せるように」と見据えた。

直前に会場の真駒内セキスイハイムアリーナで行われた公式練習では、3種類の4回転ジャンプを9本跳び、映像確認しながら調整に励んだ。第2戦のスケートカナダで優勝しており、GP2戦上位6人が出場するGPファイナル(12月、イタリア・トリノ)進出へ視界は良好。22日のショートプログラム(SP)では第2組の11番、午後8時26分滑走予定となっている。