リオデジャネイロ・オリンピック(五輪)金メダルの世界ランキング4位高橋礼華(29)、松友美佐紀(27=日本ユニシス)組は同3位の永原和可那(23)、松本麻佑(24=北都銀行)に11-21、20-22のストレートで敗れ、3年ぶり6度目の優勝とはならなかった。

第1ゲームを簡単に奪われたが、第2ゲームは最大5点あったリードを終盤で追い付かれ、あと1点が奪えずに敗退。今大会を含め、約1カ月に及ぶ連戦を終えた高橋は「正直悔しいというより、やっと終われたという感じ」とホッとした表情で語った。

東京五輪を集大成と考える2人は今大会が最後の全日本総合となる可能性が高い。高校時代の08年から出場してきた思い入れのある大会に高橋は「10年以上出場してきた大会。最初は実力も一番下で勝ちたいという思いでやってきた」と涙を拭きながら話し始めた。がむしゃらにやってきたが、金メダルを取り、5度の全日本総合のタイトル。「追われる立場になってなかなかモチベーションも上がらず、(全日本)総合に対する思いも薄れてきた」と胸の内を明かした。松友も「優勝できなかったらA代表から外されるというプレッシャーの中、いろんな経験をさせてもらった。10年以上出続けて、ずっとベスト4以上なのはなかなかない」と振り返った。

4月終わりまでの五輪選考レースでは、ランキング6位だがフクヒロペア、ナガマツペアに続く3番手。1カ国の出場は最大2枠のため、厳しい状況が続く。高橋は「崖っぷちだが、出られなかったらしようがない。まだ大会は続くので、最後にいいバドミントン人生だったと思えるように4月までしっかり頑張りたい」と涙を拭いて前を向いた。残り5カ月、大逆転での東京五輪出場へ勝負をかける。

◆女子ダブルスの東京五輪出場争い 東京五輪選考レースは、19年4月29日~20年4月28日までに出場したワールドツアーのうち、獲得ポイントの高い10試合の合計で争われ、1カ国で最大2組が出場権を得る(2枠を獲得するには2組とも8位以内が条件)。現在女子ダブルスの五輪選考レースポイントでは福島・広田組が1位。永原・松本組は3位、高橋・松友組は6位。今後はポイントの高い、ワールドツアーファイナル(12月11日~、中国)や、全英オープン(3月)などで好成績を収めてポイントを加算していくことが大事。なお、今大会の全日本総合はワールドツアーではないためポイント加算されない。