NBAスパーズの中心選手として活躍し、今年引退したトニー・パーカー氏(37)が5日、日刊スポーツのインタビューに応じた。3回に分けて公開する。【聞き手・奥岡幹浩)】

-日本は初めてか

2006年のワールドカップ(W杯)で日本に来たことがあるが、そのときは指を骨折してわずか2日で帰ることになってしまった。東京を訪れたのは今回が初めてだ。

-東京の印象は

非常に素晴らしい。大きな都市で、とにかく人がたくさんいる。昨日はU2のコンサート会場に足を運び、日本人のファンがエナジーに溢れている様子を見ることができた。今日はこの後、街を散歩してみたいと思う。

-ウィザーズ八村のここまでのプレーをどう評価するか

とても成熟していて、落ち着きのある選手という印象だ。ルーキーとして、ここまで非常に安定した良いシーズンを送っているのでは。賢いプレーをしているので、今後長いキャリアを送るのではと感じる。

-八村はミドルレンジからのジャンプシュートを得意としている。同様のシュートで得点を量産したあなたの目に、彼のシュートはどう映るか

とてもいいシュートを打っていると思うが、八村はまだルーキー。もっとよくなる可能性を秘めている。技術を成熟させ、その距離を3ポイントラインまで伸ばしていくことが必要。NBAでは3点シュートを打てなければならない。

-さらに上達するために必要なことは

とにかく練習を繰り返すこと。そうすることで、試合で簡単に打てるようになる。そして素晴らしいシューティングコーチからの指導を受けることも大事になる。

(八村の新人王獲得の可能性について言及した第2回は明日6日公開予定)

◆トニー・パーカー 1982年生まれ、フランス出身。2001年にスパーズ入りし、ポイントガードとして活躍。チームの優勝に4度貢献し、07年のNBAファイナルでMVPを獲得した。オールスター選出6度。18-19年シーズンはホーネッツでプレーし、今年6月に現役引退を発表。背番号9はスパーズの永久欠番となった。