15歳の4回転ジャンパーが躍動した。今月上旬のジュニア・グランプリファイナルでジュニア世界歴代最高点(255・11点)を出して日本男子4人目の王者となった佐藤駿(15=埼玉栄)が、SPで82・68点を出し、3位でフリーに進んだ。

自らの意思で攻めた。勝負に出たのはトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)と3回転ルッツ-3回転トーループを跳んだ後の3つ目のジャンプ。予定の3回転ループをやめて4回転トーループを決めた。大会直前、日下匡力コーチに「4回転を跳びたい」と直訴してのトライ。「普通にやっても成長しない。シニアに行くなら4回転が必要」と決意を口にした佐藤の背中を、日下コーチは「失うものはない」と押した。

羽生結弦と同じ「アイスリンク仙台」出身。初めて羽生と同じ大会に出場し、フリーでともに最終組で滑ることになり、表彰台が現実味を帯びてきた。