新進気鋭の4回転ジャンパーが、シニアデビューシーズンに「海賊」になる。フィギュアスケート男子で、昨年12月のジュニアグランプリファイナルを制した佐藤駿(16=埼玉栄高)が21日、大阪府内で公開された全日本シニア合宿に参加。シニア転向を果たす今季のプログラムでは、ショートプログラム(SP)で映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」を使用することや、ジャンプ構成などを聞いた。

以下、一問一答

-この合宿で取り組みたいことは?

初めてのシニア合宿でとても緊張しているところもあったんですけど、いろんなものを吸収して、出せていけたらなと思います。優しくしていただいて、とても楽しくできています。

-新型コロナの影響と練習状況は?

4月の始めから滑れなくて、6月1日から滑れています。最初は久しぶりに滑った感じで調子も出なかったですけど、今は上り調子でいい感じに滑れています。普段やらないトレーニングや内容を増やしたり、ダンスだったりしてきました。普段やれなかったことをたくさんやったりとか、腹筋とか背筋とかあまりやらなかったけど、やったり。

-自粛期間中、鍵山選手と連絡を取ったりは?

たまに連絡を取ったりしてました。「今どう?」「練習できてる?」とか。

-スケートに対する思いの変化は?

今までは滑れて当たり前だったけど、滑れない時にモヤモヤしたりして、滑りたい思いがとても強かったので、スケートが大事だなと思いました。

-プログラムは?

SP、フリーともブノア・リショーさんという海外の振付師さんにお願いします。SPは「パイレーツ・オブ・カリビアン」で、フリーは「バトル・オブ・ザ・キングス」といういろんな曲を混ぜたものです。

-取り組んでいるジャンプは?

とくには新しいものは今は挑戦していませんけど、今後は4回転の数を増やしたり、確率を上げる練習をやりたいと思います。

-北京五輪のプレシーズンですが?

いつ試合があってもいいように、万全の状態をいけるように練習するのと、シニアの選手と戦える技術、表現を挑戦できるように頑張りたい。

-SP、フリーに込められた思いは?

SPは有名な曲なんですけど、自分はイメージ的には「パイレーツ・オブ・カリビアン」になると思わなかったんですけど、とても難しい曲だなと思うんですけど、表現面でも、うまく表現できたらなと思います。

-現在の練習状況は?

逆に、コロナ前よりも練習できているかなという感じはあります。コロナ前よりも貸切が多く取ったり、前よりも増えています。振り付けもあって、貸し切りを結構たくさん取らせてもらった。

-高難度ジャンプの維持とか、当初の計画から影響は?

今ぐらいには4回転フリップとか新しいジャンプに挑戦していた時期なんですけど、それが遅れちゃった感じなので。これから新しいジャンプに挑戦していけたらなと思います。

-フリップは今季中に?

まだ怖さとかあって、やれずにいる。できたら年内には跳べたらなと思います。

-今季のジャンプは?

まだ未定なんですけど、SPは4回転トーループのコンビネーションと4回転ルッツ、3回転半を入れる予定です。フリーは4回転ルッツとサルコーとトーループ2本の構成の予定です。

-シニア1年目。日本の中で自分の位置は?

まだ、全日本選手権とかでも、日本でどれぐらいの立ち位置か実感はなく、シニアに上がったばかりでこれからだと思う。トップの方にいけるように頑張りたいと思います。