4大大会、全仏オープンが開幕した。通常なら、伝統で恒例の5月開幕の予定が、新型コロナウイルスの感染拡大で、9月開幕に延期された。しかし、その延期も、男女ツアー、他の4大大会主催者、国際テニス連盟に事前に根回しすることなく、延期時期を公表。調整が必要のツアー日程だが、開催時期を青田買いすることで、絶好の期間を抑えた。これは、他の大会関係者、協会、選手らから反発を買う。

また、8月の全米は無観客で開催したが、全仏の主催者であるフランス・テニス連盟は、頑として無観客を拒否。当初は1日、1万5000人の観客を入れることを明らかにしていた。しかし、フランスは新型コロナの感染者が再び増加しており、1日の観客数は5000人、そして1000人まで削減された。

現地の関係者によると、当初の予定から多くのことが変更になっており、ドタバタぶりは拭えないという。「忙しくなると、人手が足りなくなり、規制がどんどん緩くなる」という話も聞こえてくる。選手からは「全米の徹底的な感染予防対策とは対照的」という声も聞こえ、大会の行方が不安視されている。

◆全仏オープンテニスは、9月27日から、WOWOWで連日生中継。また、WOWOWメンバーズオンデマンドでも配信予定。