パリで開催中のテニスの全仏オープンで、八百長疑惑の捜査が始まったとフランス大手のレキップ紙などが報じている。

発端は9月30日に行われた女子ダブルス1回戦のシアマリア・ティグ、アンドレア・ミトゥ組(ルーマニア)対マディソン・ブレングル(米国)ヤナ・シジコワ(ロシア)組の一戦。シジコワのダブルフォールトが故意だったなどとして、7-6(10-8)、6-4でルーマニアのペアが勝利している。

この試合に多額の金銭が賭けられているとし、フランスの捜査当局が調査に乗り出した。広報官は「組織化された集団による詐欺であり、深刻な状況だ」などとコメントしている。

また、シジコワが関わったとされることに対し、ロシア協会のアレクセイ・セリバネンコ副会長は「公文書がない限り、コメントするには尚早」とフランスのニュースサイト「シャンピオナ・コム」の取材に話している。

テニス界ではたびたび不正が発覚しており、最近では2018年にアルゼンチン人の男子選手、ニコラス・キケルが下部ツアーで2試合の八百長を行ったとして、6年間の出場停止と罰金2万5000ドル(約275万円)を科せられている。