昨年度の全国中学校大会を制した中学3年生、三浦佳生(15=KOSE新横浜プリンスFSC)が優勝した。4回転ジャンプ2種3本すべてを公式戦で初めて成功させるなど、ジュニア離れした演技で148・06点。合計220・55点で、2位に50点超の大差をつける圧勝だった。

三浦がフリー「ラストサムライ」で跳んだジャンプは以下の通り。

1 4回転トーループ-3回転トーループ

2 4回転サルコー

3 4回転トーループ

4 シングルアクセル(1回転半)

5 3回転フリップ

6 ダブルアクセル(2回転半)-1回転オイラー-3回転サルコー

7 3回転フリップ(ステップアウト)

前日7日のショートプログラム(SP)も72・49点で首位だった。

表彰式後、報道陣のオンライン取材に応じ「4回転が3本、試合で入ったのは初めてで、うれしかった。朝の練習では全部パンクしていて調子が良いとは言えなかったけど、気持ちをリセットして、また集中し直したら…いけました!」と振り返った。

前半で4回転3本を決めた代償として、後半は3回転ジャンプが乱れた。「3本、4回転が決まると足がきつくなってくる。スタミナ、まだまだだなと思います」と反省しつつ、今月21~23日の全日本ジュニア選手権(青森・フラット八戸)に向けて「今日の失敗を踏まえて、全日本ジュニアではノーミス演技をして優勝したいと思っています。フリーで150点台の後半を狙っていきたい」と宣言した。

練習では3種目となる4回転フリップにも挑戦しており「かなり、いい感じ。まだ降りられてはいないけど、全日本ジュニアの後に構成に入れられるようになれば」と語った。

その大会翌週には、シニア公式戦デビューとなる予定のグランプリ(GP)シリーズ第6戦NHK杯(27~29日、大阪)がある。「シニアの大会は初めてなので緊張するとは思うけど、楽しんでやりたい」。中学2年の時から跳ぶ自慢の4回転を武器とする「ラストサムライ」が恐れることなく、戦に挑む。【木下淳】