19年世界選手権銀メダルの「カツオ」こと松元克央(23=セントラルスポーツ)が、1分46秒10で3連覇を飾った。予選は1分49秒21で全体の7位通過。決勝で一気にギアを上げ、自身の日本記録1分45秒22まで0秒88差だった。11月中旬までの国際競泳リーグ(ISL)では最大の壁となっているラプシス(リトアニア)に連敗。前半に磨きをかけ、4月の五輪代表選考会では日本新記録となる1分44秒台を目標に掲げた。

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全体7位の予選とは別人だった。前半から飛ばして150メートルまで日本記録を上回るペース。最後は失速したが、2位に2秒以上の差をつけて堂々のV3。「今日は何ガツオか?」と質問されて「3連覇なので、3連ガツオです」と笑った。

刺激があった。短水路(25メートルプール)のISLでラプシスに連敗。得意のラストスパートを発動したが、届かなかった。ラスト50メートルを迎える前に、離れすぎていた。松元は東京五輪決勝について「150メートルを3位ぐらいで折り返し、ラスト50メートルは得意の追い上げで1番になろうとイメージしている」。そのプランを実現するために、前半を磨く。

鈴木コーチは「カツオは4月には1分44秒台中盤を出せるところに来ている。ここから鍛える」と言えば、松元も「世界を見ているので日本では負けられない」。師弟で頂点ガツオを目指していく。【益田一弘】