アメリカンフットボールの東西大学王座決定戦・甲子園ボウルで、13日に因縁の対決が実現する。関西代表の関学大は12日、兵庫・西宮市内で報道陣には公開せずに最終調整。3連覇へ“視界良好”になった。新型コロナウイルス感染拡大防止から関西のトーナメントは、顔全体を覆うフェースシールドの着用が関西学生連盟の方針で義務づけられた。特に寒さが増すと息で曇ることもあった。

だが甲子園ボウルでは規制が緩和され、着用の有無は監督の裁量に任せられる。日大が口だけを覆うマウスシールドを使用するため、関学大もそれに合わせる方向だ。井上寛太マネジャー(4年)は「寒くても、息で曇らない」とプレーへの支障が最小限になった。

今年はコロナ禍の影響で特設の芝の準備が間に合わず、31年ぶりに、球場の内野部分を土のまま使用する。大村和輝監督(49)はスパイクの選択に頭を悩ましていたが、10日の公式練習で「踏み心地がいいので安心した」と語った。土でボールが滑りやすくなるなど不安要素もあるため、WR鈴木海斗(4年)は「グローブも汚れてしまうので、タオルをたくさん持って行きます」と対策を練る。

日大の反則タックルがあった18年5月以来の因縁の対決。「青と赤」の伝統の一戦は、記憶に残る勝負になる。【南谷竜則】