全国大学ラグビー選手権で、悲願の日本一を目指す天理大(関西1位)が、19日に流通経大(関東2位)との初戦(花園ラグビー場)を迎える。関西勢で唯一残っている西の王者は、新型コロナウイルスの集団感染(クラスター)で出場を辞退した同大(関西2位)の思いを背負って、トーナメントを駆け上がる。

天理大でも8月に寮内でクラスターが発生。活動自粛に追い込まれた。プロップ谷口祐一郎(4年)は、同大のSH人羅(ひとら)奎太郎(4年)と東海大仰星時代の同期で、一緒に登校していた。「プレーができない気持ちはわかる。(同大の)感染が発生したときは『出られたら、お互いがんばろう』って話していた。試合ができなくなったので、あいつの分も…」。親友を思い、誓った。

流通経大とは合宿で試合もしている。小松節夫監督は「(相手は)爆発力もあるし、メンバーが大きい。ディフェンスをしっかりしないと。関西1位の意地を見せる」と言い、闘志を燃やす。【南谷竜則】