初の大学日本一を目指す天理大(関西1位)が12トライで流通経大(関東リーグ戦2位)を圧倒し、3大会連続の4強を決めた。年明け1月2日の準決勝(東京・秩父宮ラグビー場)で明大(関東対抗戦1位)と対戦。2シーズン前の決勝で敗れたリベンジを狙う。

天理大が試合序盤から相手をのみ込んだ。前半8分、ゴール前のラックからロックのアシペリ・モアラ(3年=日本航空石川)が先制トライ。3分後の11分にはCTBシオサイア・フィフィタ(4年=日本航空石川)の突破から、ボールを受けたWTBマナセ・ハビリ(1年=高知中央)がトライで続いた。さらに3分後の14分、プロップ小鍛治悠太(4年=大産大付)がトライ。前半を38-0で折り返し、後半も着実に得点を重ねた。フランカー松岡大和主将(4年=甲南)は「『関西の思いを背負って臨もう』とメンバーには言いました。準決勝に向けて、相手チームに対しても、自分たちに対しても、いい準備をして臨みたいです」と力を込めた。

今夏は新型コロナウイルスの集団感染(クラスター)となり、夏合宿を中止。チーム活動再開まで約1カ月を要した。関東勢との力の差が不透明な中でのシーズン突入となっていたが、悲願の初優勝へ、全国にその力を示した。【松本航】