東京五輪女子代表で、15日のシングルス4回戦から出場する伊藤美誠(20=スターツ)がリモート会見を行い、抱負を語った。

伊藤は、五輪イヤーの初実戦を前に「すごく楽しみです。早く試合がしたい。ワクワクが止まりません。たくさん練習をしてきたし、自信もあります」と笑顔を見せた。

コロナ禍に襲われた昨年は五輪に備え、Tリーグ参加を見送ってまで実力アップに注力。「もともとサーブレシーブが(最大のポイント)ですが、そこにラリー力をつけたいと思った」。五輪金メダル奪取の最大の敵となる中国勢にラリーに持ち込まれても打ち負けないように-。今後のテーマの「私らしい+やってきたこと」を発揮するための下地を作ってきた。

2月末から開催予定だった世界選手権(韓国・釜山)が3度の日程順延の末に中止されるなど国際大会出場のめどがつきにくい中、全日本選手権は貴重な実戦の舞台だ。「オリンピック前のスタート。“与えられた試合として、しっかり優勝して、オリンピックに臨んでくれ”と言われていると思っています。いつもより強い気持ちはあります」。昨年は、3連覇を飾ったダブルスのパートナー早田ひなに準決勝で敗戦した。「早田選手の強さはすごく感じています。体の使い方がずばぬけているし、私もあんな風にできたら、と思います。(今年も)もちろん対戦したいです」。1試合1試合、大事に手応えをつかみながら、2年ぶり3度目の優勝を目指す。【加藤裕一】