“2連覇”を狙う神戸製鋼が苦しみながらも7トライを奪い、白星発信した。

開始わずか30秒でパス回しにミスが生まれ、0-7と追いかける展開。それでも前半8分にプロップ中島イシレリ(31)のトライで反撃を開始し、同点の同11分にはNO8ナエアタ・ルイ(27)が右サイドを駆け抜け、勝ち越しのトライを奪った。NECの反撃に苦しむ場面も目立ち、前半を28-26で折り返した。

後半にはいきなり見せ場が訪れた。3分、右サイドを突破したナエアタの内側でパスを受けたのは、元ニュージーランド代表WTBベン・スミス(34)。W杯2大会連続出場の世界的スターが来日初トライをマークし、主導権をたぐり寄せた。スミスは「トライを取ることは常にうれしいもの。トライを取れてうれしいです。コロナでラグビーができなかった中で、トップリーグが始まった。そちらの方がうれしいです」と冷静な口調で振り返った。

新型コロナウイルスの影響により、昨季は6試合で打ちきり。18-19年シーズンのトップリーグを制した神戸製鋼にとっては“2連覇”が懸かるシーズンだ。この日は6トライを許すなど課題も残したが、第1歩を踏み出した。次節はキヤノン戦(28日、神戸ユニバー)に臨む。