ヴォレアス北海道が、つくばユナイテッドを3-0で下し、21年初勝利を飾った。昨年12月6日の大同特殊鋼戦以来約2カ月ぶりの勝利。V1昇格を決めるチャレンジマッチ出場圏内の2位をキープした。張育陞(チャン・ユーシェン=20)がチームトップの15得点、元日本代表のベテラン越川優(36)が同2位の8得点と躍動。ブロックも2本決めるなどチームをけん引した越川は「まずは勝てたことがプラス」と前を向いた。

負けられない戦いが続く。7日に富士通に敗れ2位以下が確定。V1昇格をかけたチャレンジマッチに出場するためには、とにかく2位以上を維持しなければならない。この日は3位つくばユナイテッドと直接対決でストレート勝利を飾り、11勝3敗。8勝8敗の相手に勝利数で3、ポイントで8差つけ、優位に立った。現状残り5試合も、コロナ禍で中止になった試合の代替開催や、不参加を決めた相手との対戦の処遇が未定で、安易な星勘定は危険だ。エド・クライン監督(39)は「後は2位を取るしかない。より危機感を持って臨むこと」。越川も「1戦1戦勝ち続けることだけ」と強い口調で話した。

昨年12月、クロアチアに一時帰国中のクライン監督がコロナ陽性判定を受け、1月27日まで合流できなかった。さらに1月はコロナ禍で2試合が中止。同監督から遠隔指示を受けながら調整も、年明け初戦となった7日富士通戦は、試合勘不足で0-3と完敗した。越川は「チームとして準備ができずコテンパンにやられた。まだ課題はあるが、探り探り上げていきたい」。トラブルを乗り越えつかんだ1勝を弾みに、目標のV1昇格をたぐり寄せる。【永野高輔】