世界で社会貢献活動などを展開するローレウス財団の「世界スポーツ賞2021」の第1弾ノミネートが24日に発表され、年間復活選手部門で桃田賢斗(26=NTT東日本)が選ばれた。5月のヴァーチャル授賞式で、6人の候補から最優秀選手が決まる。

桃田は20年1月のマレーシアマスターズ優勝の翌日、空港に車で移動時に交通事故に遭遇し、重傷を負った。新型コロナウイルス感染拡大の影響で世界大会が相次いで中止になったことも重なり、競技復帰は昨年末に行われた全日本選手権に。その復帰戦で優勝を飾った活躍が評価された。

ノミネートされたのは桃田のほか、父の死からカムバックを果たし優勝を手にした女子トップスキー選手のミカエラ・シフリン、がんを克服しXゲームのスノーボードで2つの金メダルを手にしたマックス・パロット、脚の負傷により728日の離脱、17回の手術を経て復帰したNFLワシントン・レッドスキンズのアレックス・スミス、イップスにより引退し7年後にメジャー復帰を果たした野球のダニエル・バード、そして出産からわずか184日後にトッテナムにて現役復帰を果たした米国のサッカー女子のアレックス・モーガンとなっている。

◆ローレウス財団 00年に発足され、「スポーツの力で1つになる」との命題を基に、世界40カ国で社会貢献活動などを展開する。さまざまな競技での伝説的選手がメンバーに名前を連ね、「世界スポーツ賞」の授賞式は「スポーツ界のアカデミー賞」とも称される。日本では内村航平、香川真司、杉山愛さんが大使を務める。18年には大坂なおみが年間最優秀成長選手賞に輝き、日本人初の受賞となった。