トヨタ自動車のWTB高橋汰地(24)が1トライを挙げて2節連続のマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)を獲得し、開幕2連勝を飾った。

開幕節に続く場面が、チームに勢いをもたらせた。前半立ち上がり、3-3となった場面での味方のドロップキック。敵陣深く蹴り込まれたボールに最短距離で向かうと、タイミング抜群のジャンプでボールを腕の中にしまい込んだ。決して大柄ではない180センチの体での跳躍で、一気にチャンスを広げるのは第1節にも見られた得意技。「深いところでマイボールにできればチャンスになる。自分の強みと思っている。(仲間と)狙っていこうという話はしています」と磨かれた武器で、その後の展開から自らトライも決めて流れを作った。

明大の22年ぶりの大学選手権優勝メンバーで、トヨタ自動車に加入して2季目。昨季も新人王に近づく活躍はあったが、2年目でさらに力強く成長した姿が印象的だ。父晃仁さんが神戸製鋼黄金時代のWTBで、ラグビーDNAをしっかりと受け継いでいる。

チームは後半に6点差まで詰められたが、自力で押し返して7トライでの勝利。しっかりトライ差でのボーナス点も得た。福岡堅樹が抜けた日本代表の後継者としての期待もかかる。オーストラリア代表主将フランカー、マイケル・フーパーが加入し、強力布陣が整うチームにあって、しっかりと存在感を示して高みを目指していく。