高梨沙羅(24=クラレ)が合計287・9点で、13年バルディフィエメ大会以来4大会ぶりの銀メダルを獲得した。3位だったノーマルヒルに続く今大会2個目のメダル。1回目126メートルで4位から2回目134メートルで順位を上げた。6度目の世界選手権で初の個人金メダルには届かなかったが、22年北京五輪へ手応えを得た。

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試合後、高梨はすがすがしい表情を浮かべていた。金メダルまで8・7点届かなかった。だが、「自分のやるべきこと、目標というかやらなきゃいけないポイントは押さえられた。もちろん結果を求められるのは間違いないけど、収穫の方が多かったと私は思う」と、悔しさは見せなかった。

条件としては終始、難しい追い風が吹く中での試合だった。1回目は126メートルを飛んで4位につけた。優勝、表彰台を射程圏内に捉え、逆転を狙った2回目。高い飛び出しから134メートルまで距離を伸ばした。着地で何とか踏ん張り、順位を上げた。「こっちに来た中で一番いいジャンプが飛べた。純粋にこの試合を楽しめたジャンプだった」とうなずいた。結果より内容に満足感を得ていた。

女子の個人ラージヒルは世界選手権初開催だった。直前のW杯で4戦3勝と調子を上げて臨んだ今大会。最終種目で初代女王の座を狙ったが、2回ともにトップの得点をマークした18年平昌五輪金メダリストのルンビ(ノルウェー)に敗れた。ノーマルヒルは銅メダル。個人で通算4個目のメダルも、6度目の世界選手権で初の個人金メダルは、今大会も手にすることはできなかった。それでも前を向く。「反省点もありながらも自分の手応えをつかむことができた」。理想のジャンプに近づきつつある自信があるからだ。

4種目を完走し、気持ちを切り替える。今季はW杯残り個人4戦。個人総合は現在2位。男女通じて史上初の5度目の制覇に期待がかかる。「まずは自分のジャンプに集中したい」。五輪プレシーズン、ビッグゲームで手応えをつかみ、初の金メダルを目指してラストスパートを切る。