92年バルセロナ五輪柔道男子71キロ級金メダルの「平成の三四郎」こと古賀稔彦氏が24日、死去した。53歳だった。関係者によると、昨年からがんの闘病中で24日朝に亡くなった。

   ◇   ◇   ◇

本紙評論家だった古賀さんの最後の登場は昨年12月14日付だった。東京五輪男子66キロ級代表決定戦、阿部一二三と丸山城志郎のワンマッチ。死闘の末、大内刈りで優勢勝ちした阿部の勝因を「つま先、親指1つの差。疲労で足が浮いてもおかしくなかったが、つま先を畳につけたから返されず踏ん張れた。執念」と鋭く分析した。一方で「両者反則負けの再試合でも良かったよね」と軽妙な読者目線も兼ね備えた人だった。